タイムスリップを題材としたミステリードラマ「テセウスの船」(TBS2020年冬の日曜ドラマ)。
竹内涼真さん演じる主人公の心が父親の佐野文吾が犯人とされた事件を、当時にタイムスリップし真相を解明していく物語です。
今回はテセウスの船に実話のモデルがあるのかどうか調べてみました!
またパクリ?ともいわれる僕だけがいない街との関係についても!
ネタバレも含みますのでご注意ください。
テセウスの船は実話?モデルの事件や村が実在する?
テセウスの船は実話のモデルが存在るのか?
原作の漫画を書いた東元俊哉さんはモデルについては公言していません。
まぁタイムスリップという点は完全に架空のものであるとして、
劇中の事件などはモデルとなった実話があるのかどうかきになりますよね。
テセウスの船の実話のモデルについて調べてみました!
※モデルを探るためにネタバレも含みますのでご注意ください。
テセウスの船の設定
まず、テセウスの船の事件や場所の設定はこうです。
舞台は1989年(平成元年)の北海道の札幌市にある音臼村(おとうすむら)。
6月24日に音臼村の小学校で生徒16人、職員5人が青酸カリで亡くなるという無差別毒殺事件が起こります。
犯人とされたのは音臼村の駐在所の警察官・佐野文吾(主人公・心の父親)。佐野の自宅から青酸カリが発見されたからでした。
佐野は無実を訴えるも、死刑判決が出て28年後の2017年の現在も収監中です。
そしてその息子である心が、事件前の音臼村にタイムスリップしたことで物語がスタートします。
※ここから犯人のネタバレです。
事件の犯人は当時小学生だった加藤みきおという人物でした。
犯行理由は鈴(心の姉)への歪んだ愛情によるものでした。
本当はもう少しタイムスリップを絡めた設定があるのですが、それは別記事をご覧ください。
ということで、テセウスの船の事件は北海道を舞台に、犯人の小学生が連続殺人事件(一番大きな事件は毒殺)を起こしたものでした。
テセウスの船は実話?モデルの事件は?
まずはテセウスの船の事件のモデルについて。
劇中では、小学校を舞台に青酸カリによる無差別毒殺事件が起こりました。
音臼村は架空の村なので、北海道で起きた無差別毒殺事件について調べてみました。
北海道とそれ以外の毒物事件
まずは音臼村と同じ北海道で起きた毒物による事件についてです。
■北海道別市の毒物混入事件
まず、2001年(平成13年)に北海道で起きた毒物混入事件が出てきました。
男性二人がペットボトルに入った清涼飲料水をコップに移し飲んだところ、毒物が入っていたため重体となった事件です。
残念ながら犯人は判明したのか不明なのですが、警察の調べでは被害者の妻がペットボトルの蓋をあけコップに飲み物を注いだとか(ペットボトルも妻が購入)。
元の新聞記事➡http://j.people.com.cn/2001/06/26/jp20010626_6809.html
北海道で起きた毒を使用した事件は以上の1件のみでした。
しかし小学生という設定など考えるとモデルとは言えませんね。
他、北海道以外で起きた有名な毒をしようした事件といえば下記のようなものがあげられます。
■東京と大阪の青酸コーラ無差別殺人事件
1977年(昭和52年)に東京大阪で起きた事件です。
シアン化ナトリウム入りの未開封のコーラを拾った被害者がそれを飲み亡くなったという事件です。
はじめの2件は東京で、3件目は大阪で発生しました。
同じ手口であることから同一の事件をして捜査されましたが、残念ながら犯人は逮捕されず未解決事件となっています。
■和歌山毒物カレー事件
1998年(平成10年)に和歌山県和歌山市で起きた事件です。
夏祭りで出されたカレーに毒物が入れられ、67人が中毒症状をおこし4人が命を落とした事件で、犯人とされたのが参加していた主婦でした。被疑者は2009年に死刑が確定。
いずれの事件も少年が起こした毒物による事件という設定とは違い、
テセウスの船のモデルとは言えそうにありませんね。
ただ、劇中と同じパラコート(除草剤)を使用した事件はありました。
劇中と同じパラコートを使用した事件
1985年(昭和60年)、日本各地で発生したパラコート(除草剤)を使用した無差別毒殺事件です。
こちらは全国各地の自販機の飲み物の受け取り口に、
パラコートを入れた飲み物が置かれそれを飲んだ被害者(確認されているものでも12人の犠牲者)が命を落としたという事件です。
物証もほとんどなく、犯人が逮捕されていない未解決事件とされています。
このパラコートはテセウスの船でも出てくるのです。
主人公・心が当時の音臼村にタイムスリップして序盤に防ごうとした事件です。
小学生の三島千夏がパラコートを飲まされ命を落とした事件でした。
劇中では自販機を利用した事件ではありませんが、同じパラコートを使用した事件となると、類似点を感じます。
少年が起こした神戸連続児童殺傷事件
次に、毒を使用した事件ではありませんが少年が起こした有名な事件といえば以下のものがあげられます。
■神戸連続児童殺傷事件(酒鬼薔薇事件)
1997年(平成9年)に兵庫県神戸市でおきた事件です。
当時14歳の中学生が数か月にわたり何人もの小学生を襲った事件で、当時世間に衝撃を与えた事件です。
犯人の中学生は酒鬼薔薇聖斗と名乗り、ニュースなどでは少年Aと呼ばれていました。
元少年Aという名義で2015年には「絶歌」という手記を出版しています。
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少年Aと聞くと、テセウスの船にも通じるものがあります。
犯人の小学生だった加藤みきおは、その後少年院から出た後も名前を変え生活しているのですが、
雑誌の特集記事で平成の重大事件の犯人・元少年Aと呼ばれているのです。
日本を震撼させた少年による連続殺人事件という点は、テセウスの船の事件と類似していますね。
以上、テセウスの船の完全にモデルと言えるような事件はありませんでしたが、
同じパラコートを使用した事件や、少年による連続殺人事件などの実話は存在しました。
テセウスの船は実話?モデルの村・場所は?
次にテセウスの船の舞台である音臼村のモデルについてです。
こちらは架空の村でありますが、
札幌市内の村で当時1200人ほど住んでいて、現在廃村となりダムが完成すると見ずに沈むという設定になっています。
まず、北海道にある村で音がつく村は上川地方にある音威子府村があげられます。
人口が1000人以下の村で、小規模な村としては音臼村と一致していますが、
音威子府村は音臼村と違い現在も存在する村です。
次に札幌市内のダムというと豊平峡ダムと定山渓ダムがあります。
豊平峡ダムは1972年(昭和47年)に完成し、定山渓ダムは1989年(平成元年)に完成したダムです。
平成元年は劇中で事件が発生した年ですね。
定山渓ダムの完成により廃村となった村があるのかは不明ですが。
以上の、テセウスの船の音臼村のモデルについて調べましたが、
完全に音臼村の設定と一致する村は存在しませんでした。
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テセウスの船のモデル?僕だけがいない街のパクリ?
タイムスリップをして事件を解決していく物語であるテセウスの船。
どこかで似たような設定の作品を見たなと感じた方も多いのでは?
おそらくそれは「僕だけがいない街」でしょう。
僕だけがいない街は三部けいさんいより2012年から2016年までヤングエースで連載された漫画で(テセウスの船はモーニングで2017~2019年に連載)、
2016年にアニメ化、同年に藤原竜也さん主演で映画化、2017年に古川雄輝さん主演でドラマ化されました。
僕だけがいない街は、主人公がリバイバルという特殊能力(悪い事件などの原因が解決されるまでその直前に何度もタイムリープする)を持っていて、
母の死をきっかけに1988年の北海道にタイムリープし(容姿は当時の主人公)、当時起きた連続殺人事件を解決していくという物語です。
こちらはサクッとあらすじを知りたい方向けのアニメのダイジェストです↓
テセウスの船も僕だけがいない街と同じく主人公が時間をさかのぼる設定で、舞台は北海道、そして連続殺人事件の犯人を捜しだすという設定です。
こうした類似点から、テセウスの船は僕だけがいない街のパクリではないかという声もあるようです。
ただ、テセウスの船と僕だけがいない街が異なる点はいくつかあります。
テセウスの船は主人公がそのままの姿で過去に戻るのに対し、
僕だけがいない街は主人公が当時の姿で戻る点です。
そしてテセウスの船の特徴としては、主人公の父親が犯人なのかどうかという点ですね。
ドラマでも「泣けるミステリー」と言っているように、親子の絆が描かれた感動の物語となっています。
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僕だけがいない街と類似する点もありますが、テセウスの船はテセウスの船で非常に面白く設定も凝った作品ですので、是非最後までお楽しみください!
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